朝起きて

 生きていることに気付いて少し安心して。
 生きていることに気付いて酷く絶望する。
 自分じゃない自分になりたくて小説を書いているのだろうけれど。そしてそれは成功しているのだろうけれど。
 目が覚めると途端に自分は自分のまま生きていることに安心して絶望する。
 だから私は寝るのが好きなんじゃないかなと少し思う。